鳥居といえば神域と人間の世界の区切り、神域のいり口として神聖なもの。
子供の頃は鳥居をくぐったなら、帰るときも同じ鳥居からでないと神隠しに合うとか、違う世界に迷い込むみたいな迷信を信じたものです。
その神聖な見た目とどこか不気味な鳥居、これが数え切れないほどたくさん並んでるとして有名な京都にある伏見稲荷大社を一人で夜に撮影しに行ってきました。
目次
夜の伏見稲荷は危険?
夜 伏見稲荷
と検索してみれば幻想的な画像などがヒットしますが、それと同じくらい「怖い」だとか「頂上までいけない」はたまた「夜の伏見稲荷は危険!」なんて記事まで見受けられます。
危険な理由としては、神社がある下の方は全く問題はないのですが、上の方へ行くと山の中に入っていき街灯が少なくなり足場も悪いので足を滑らすだとか、野生の動物が暗闇から襲ってくるという物理的危険なポイントと、伏見稲荷は神様のパワーが強く半端な気持ちで行くと痛い目を見るだとか、何十といる狐の石像が夜になると動き出し、人を山の中に連れて行ってしまって神隠しにあうなんて非現実的な理由まであります。
しかし僕は特別信心深い方でもないし、学生時代は運動部に入っていて体力的にもまあ大丈夫だろうとたかをくぐり、恐怖より興味の方が勝った形で意気揚々と撮影しに向かったわけです。
恐怖と隣り合わせの登山
ふもとの神社部分はものすごく幻想的で、ここのエリアは昼よりも夜に来た方がより雰囲気が良いのではないでしょうか。
千本鳥居入口の方はまだ明かりもあるのでライトアップされた等間隔に並んだ鳥居が美しいのですが、奥まで進むとだんだん暗くなり道幅も狭くなっていきます。
中間地点の四ツ辻までは約40分くらい。
ここまでは夜でも外国人の観光客や地元の人などがちらほらいるのでまだ安心。ただ、歩くペースはまちまちで、山道なのでだんだん坂もきつくなりみんな息切れしながら重い足取りで山頂まで歩くので、僕は一人だし他の人に合わせることないと黙々と登っていきました。
黙々と登っていきふと気がつくと人が全く周りにいない。
人が周りにいなくなった途端空気は一変し、一気に静かになり、その静けさに慣れた耳が森の中からかすかに聞こえるあらゆる音を聞き取り、森の中に存在する何かに監視されてるような妄想にかられて後ろを確認したのは数しれず。自分の中にあった恐怖の心がむくむくと大きくなっていくのを感じます。
四ツ辻にある唯一の夜景スポット
これを見ると少し安心する。
夜の伏見稲荷は恐怖と神秘の融合
本当に足がすくみ出すのはここから。より暗闇が濃くなり人も少なくなります。
ちらほら階段の踊り場のように休憩所みたいなものがあるが、街灯が一つぽつんとあるだけでまたその明かりが赤いので余計怖く感じたりする。
ちなみに僕はこのポイントで5分くらい先に進むかどうか悩みました。
ここから頂上までは約30分。
ここまで登ってきたからにはと腹をくくって歩を進めると、鳥居や狐の像がたくさん集まっている神秘的なポイントが出てきます。
これを見ると、ああ自分はすごいところにいるんだなと恐怖を忘れて立ち止まって見てしまいました。
ここでもう一度気合を入れて急な坂に作られた階段を息切れしながら黙々と登って行くと間も無く頂上に到達。
山頂の看板とちらほらと頂上で休憩する人たちを目にし、やっとここまで来たという安堵感と諦めずに登り切ったという達成感で人しれずニンマリ。
山頂に佇む上之社
自然と笑顔になる帰り道
しばらく安堵感と達成感に包まれながら体を休めて下山。
帰り道は心なしか足が軽く、山頂に到達したという幸福感であまり恐怖を感じず自然と笑みをこぼしながら山を降りることができました。
これがここの神聖なるパワーかと感じるほど帰り道は気持ちよかった。
さいごに
京都は伏見稲荷大社。
鳥居が役800基はあるとされているのですが、一つ設置するだけでも大変そうなのにあれだけ並べられているとやはり人の念だとか神聖な雰囲気を感じます。山頂の一ノ峰までは登るには結構な体力がいると思うので、登る際には入念な準備と体に気をつけて自分のペースで登るといいと思います。
今回は夜といっても19時とか20時くらいだったのでちらほら人がいたのですが、深夜2時の丑三つ時に行くと人もいないし幽霊的な意味でも本物の恐怖を味わえるのではないでしょうか。
アラサー間近の旅好き。
YouTubeにてアラサー男二人組で旅行記チャンネルやってます。主にフリーランスで映像制作の仕事などをしています。
愛機はα7Ⅲ。写真映像、旅、ガジェットなどの趣味の話の他、思いついたことなど、情報発信していきます!
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